K.U.様専用ご決済用>フランス ナポレオンIII オールドパリ Vieux Paris LE BENEDICITE 食前の祈り シャルダン 専用箱入 [40-2]

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商品詳細


品 番     
 40-2
年 代     
 19世紀中期 ナポレオンIII
製作者             
 フランス オールド パリ窯    Old Paris,  Vieux Paris
       (1773年〜1870年代  30以上の製作者の集団で、多種多様な署名があり、無署名の品も多いです。)
寸 法     
 縦:15.5cm、横:20cm、高さ:19cm
ひと言            
 
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原画Le Be'ne'dicite' (英題: Grace)は、フランス人画家Jean-Baptiste-Sime'on Chardin(1699-1779)によって描かれました。
Chardin は、いくつかのバージョンでこの題材を描き、うち一枚を1740年Louis XVへ献上致しました。
ルーヴル宮で開催されたサロンにて、とりわけ高い評判を得て、大絶賛された絵です。
この絵の題材は、中産階級の一市民の日々の静穏で、Chardinお得意の題材を、感傷主義の特徴を示さないタッチで描かれております。

Louis XVへ献上されたバージョンは、死後忘却されておりましたが、1845年に再発見されました。
ルーヴル美術館蔵の上の絵(“ひと言”下方)は、2013年1月6日迄、三菱一号館美術館 「シャルダン展―静寂の巨匠」 にて、原画が展示されました。
 
別のバージョン(下の絵)は、画家本人が生涯手放さずに持っており、1869年、莫大なLouis La Cazeの遺産を通して、ルーヴル美術館に所蔵されるに至りました。

なお、1761年サロンに展示された水平構図バージョンは、現在行方不明です。

さて、題材ですが、フィギュアをご覧戴きますとおり、有り余る元気の子供達が、「ご飯よ〜!」と母親に声掛けられ、遊び道具も放ったらかしたまま、待ってましたとばかりに食事に飛びつこうとしております。
気も漫ろで、食前のお祈りが支えてしまい、一生懸命、一生懸命、母親の助けを借りながら、祈りの言葉を間違えないように唱えている様が伺えます。
ドールハウスを覗き込む様にわくわくする、食卓周辺を見ても、良い意味、生活感が出ており、Chardinの、中産階級の日常への愛しげな眼差しを感じられます。

親子の表情も豊かで、見ているだけで、微笑ましく、思わずクスクス笑ってしまう様な、心温まるフィギュアです。
すまし顔のお姉ちゃんと、おちびさんは、妹の様に見えて、実は弟です。
原画をご覧戴きますと、坊の椅子に引っ掛けてある太鼓と、床に転がった撥は、軍隊を連想し、男性を象徴するアトリビュートであることから、男児ということが判ります。
 
洋の東西を問わず、古くから20世紀初頭まで、諸説ございますが一説によると、男児の方が死亡率が高かったからか、家父長制度の下男児の方が大切であったなど、何らかの理由により、死神や病魔が男児を見逃す様、男児を守る、ある種魔除けのために、男児に女児服を着せる慣習があったそうです。
また、16世紀から伝わる礼儀作法集によると、食前の祈りを唱えるのは、最年少の男児の務めという慣習があったそうです。
 
お母さんは、こんなにやさしい、よいお顔をしております。
見る者の心を円くし、ふんわり包んでくれる美しい人。
しかも、日本人だ!?と驚かされました。
フランス人には、日本人に似たお顔立ち方も多いからか、親子共々、日本人が親近感を覚えるお顔立ちです。
 
洗濯桶に、意匠の延長線上の窯傷がございます。