アールヌーヴォー シルバーオーバーレイ 花器 花瓶 ベース [61-5-1]

アールヌーヴォー シルバーオーバーレイ 花器 花瓶 ベース [61-5-1]

販売価格: 80,000(税別)

(税込: 88,000)

商品詳細

品 番     
 61-5-1
年 代     
 20世紀初頭
製作国     
 欧州
素 材     
 ガラス、純銀
寸 法     
 縦:8.4cm、横:10.4cm、高さ:28.2cm
ひと言     

 
爽やかに香る風をガラスに閉じ込めた様な、軽やかで、美しいシルバーオーバーレイの花器です。

アールヌーヴォーの時代、一世風靡し、もてはやされた日本の菊という有機的モチーフと、流れるようなアールヌーヴォー独特の自由曲線を組ませ、純銀で表現しています。

当時の新素材ガラスを用いての美への挑戦ですが、フロスト仕上に、グリーンのグラデーションと純銀の相互作用で、瑞々しさを感じさせます。

ある時はひんやりとした銀色、またある時は環境の色を拾って金色や赤金色となり熱を感じさせ、表情をがらりと変えます。

そもそも、シルバーオーバーレイは、1889年、イギリス バーミンガムのオスカー ピエール エラルドが、純銀でガラスと磁器に装飾を施す、エレクトロプレーティングの画期的な技法を開発したのが始まりです。

1893年アメリカ ニュージャージーのジョン H. シャーリングが、エラルドと同様に、エレクトロプレーティングで、シンプルに美しく仕上がる技法を編み出し、特許を取得しました。

この技法は、裏側から見ても白色で、無期限に留まるという利点がありました。

シャーリングは、新技法を沢山の人々と共有した為、1895年迄には、ボヘミア、イタリア、フランス、イギリス、オーストリアでは、素晴らしい作品が次々と生み出されました。

それに負けじと、アメリカ合衆国のメーカーも、豊富に作り出す様になりました。

1895年〜1920年代後半に掛けて、当時、上流家庭のピアノの存在の様に、シルバーオーバーレイは、優雅で特別な存在として、位置付けられ、流行致しました。

大恐慌が引き金となり、ガラスメーカーは廃業、または、廉価で手に入れやすいガラス生産へと追いやられました。

そして、高価な純銀をガラスに着ける時代は終焉を向かえ、1930年代中期以降に作られた作品は、なかなか見当たらない、という現状となりました。

透き通る、爽やかな美しさを、ご堪能下さいませ。作風は軽やかですが、作品本体は、重量感があり、安定しています。